アデノウィルスにやられて喉がイガイガして眠れません。そんな訳で感想を書くことに…。
「まつもとゆきひろ コードの世界」
まつもとさん、私より1年上で、わりと近いんですね…。綺麗にまとまっていると思います。さすがに扱っているジャンルも広い…。スクリプト言語を開発すれば、どれもぶち当たる問題なのかも?
第7章 文字コードについて、すごい綺麗にまとまっていて、この章だけでも読む価値があると感じました。次いで、第12章 時間を扱うプログラムについて、も面白いと思います。ユリウス暦からグレゴリオ暦への改暦のタイミング表が載っています。私は未だに私達が歴史の教科書で教えられた年表は何暦なのか疑問に感じているところです。西暦ってグレゴリオ暦の事?でも、ヨーロッパじゃ改暦前はユリウス暦でしかない感じなんです。第10章 プログラミングの高速化と並列化について の Revactor が boost::asio チック(どちらがどうとかは無いです)で、最近の流れというものを感じました。第13章 データの永続化について の XML の部分も同感です。付け加えさせてもらうと、XMLの仕様上、制約をかけるという部分が、スキーマの設計に影響している部分は、ダーティで変だと感じてます。普通の言語でクラスを設計し継承していくと、機能を拡張する形になるのに、XMLの場合は要素数を減らす継承とか、とかく妙なスキーマが目立つ気がしてます。Object Prevalence (オブジェクトの保存)が、個人的には面白かったです。ライブラリではありませんが、自分ではマルチ・スレッドに対応して、トランザクションには対応していない関係で実装しているものがあり、現在、そこの部分の実装の変更を考えて、実行に移しつつあるからです。ジャーナル・ログという用語が出てきますが、RDB で言う WAL(先行書出ログ)の事かと思います。あと、Erlang は、どんな感覚の言語なのかが書いてあり、いつかは突っ込んでみたいと思っていたので、助かりました。
自分の場合、スクリプト言語よりもC++の方が書きやすいという感覚なので、若干の違和感はありましたが、全体的に読みやすかったです。それだけ、まつもとさんの味が出ているという事なのだと思います。
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