2009年12月5日土曜日

負けない技術 感想

麻雀の代打ち業という裏世界で無敗という伝説の人=桜井章一、そんな稀有な人が「負けない技術」という本を出していたので、どんな事が書いてあるのか気になって手にとりました。
 博打における負けないためのセオリーを予想していましたが、そこに書かれていたのは、意外にも禅に通じる考え方でした。本来、自然界における動物の行動というのは、自らが生存していく事に集中しており、そこに「相手を完膚なきまで打ちのめす=勝利しにいく」という発想は無いというのです。
 自然体である身体感覚が重要であり、情報だけに頼る頭でっかちではダメなのでしょう。私にとって耳が痛かったのは、「準備、実行、後始末」というサイクルが大切だという教えでした。かたづける事によって、次の準備が整うのだと…。バレエの熊川さんが、何かのインタビューで整理整頓できない人がアートを作り出せるはずがない…というような事を言ってたと思うのですが、それに通じるものがありました。
 本書の半分は、感覚的な要素の強い内容で、残り半分は実践できそうな事柄が書かれています。たまには、オーラ(身体感覚)を読む読書というのも面白いのではないでしょうか?

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