2009年11月13日金曜日

個人情報とサービス

 一ヶ月以上前にPマークの個人情報管理責任者向けセミナーに参加しました。その時の牧野二郎先生のセミナーが面白かったです。内容は、インターネットのクッキーを利用する事により、超個人情報を活用した動的ページの作成が海外では標準となっている。という感じのものでした。

  1. パソコン2台持っているならば、1台はクッキーを有効にし、別の1台はクッキーを無効にし、しばらく利用してみてください。
  2. この状態で、2台同時に同じ内容で検索を実行してみてください。
  3. さあ?画面に表示されている内容は、同じですか?


を実践してみれば実感できますよ。というものでした。

 現在、クッキーの位置づけとしては、個人の名前は無いけれども個人と結びついた一意のIDによる何らかの情報が入ったものである。よって、グレーゾーンながら個人情報とは違う。という見解が一般的だと思います。ところが、この中に何を行ったか(具体的には、買い物をした閲覧した履歴など)が、記録されており、これら情報も大量に集積すれば、個人が特定できてしまうという問題があります。考えてみれば、世界に1つしかないものを購入すれば、それを購入したという履歴1つで、個人が特定できてしまうのです。こういう問題についても、これからは考えていきましょうよ!そして、考えた上で積極的に利用しましょうよ!という講演内容でした。

 ここから先は、セミナーから逸脱した私個人の見解です。

 情報リテラシーに書いたように、サービスを享受するにはトレードオフが存在します。例で挙げたのはアマゾンのアフィリエイトでしたが、GMail や Blogger や Google Reader などなど、これらの無料サービスから収集された個人の趣向を利用して、効果的な広告を出す事だって、トレードオフだと言えます。ターゲット広告は、クッキーだけが対象ではありません。

 もっと嫌な言い方をすれば、Google Analytics, 様々な便利な Google API, これらを利用して個人の行動履歴が収集され、利用されている可能性が十分にあるって事なのです。Google のサービスを享受しており、Google アカウントのログイン状態クッキーを利用していれば可能でしょう。ウェブ履歴の収集は余計なお世話と言いたいです。

 Google の強みは、BigTableにより情報が一ヶ所に集約されているところです。個々のサービスが独立していて、設定した内容が他のサービスに反映されなかった Livedoor とは、一味違います。最近、Google が、グーグル・ダッシュボードを発表し、なるほど、Googleは悪ではないのかな?とも思います。しかし、どこまで公開されているのか一抹の不安はあります。

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