2009年7月28日火曜日

ソロスは警告する2009 感想

 ソロスは警告する2009

 前作以上に面白かった。ソロス氏は、本来あるべき投資家の姿で尊敬できる人ではないか?と感じました。本書も旬を逃せば面白みも半減する内容ではあると思うが、そこを差し引いても面白い内容ではと思う。
 ロシア・中東・中国・インド・ブラジルなどの状況と分析、投資家ならではの視点で勉強になります。フラット化する世界にも書かれていたが、政治的要因は投資においても重要な要素なのだろう。住宅ローン方式はデンマークのものが良いなど、知見にも富んでいる。
 今回も、再帰性理論が強調されていた。前回の感想では「要領を得ない」と書いたが、プログラマであれば、それがどのようなものか、大体は想像がつくものなのだ。ただ、実際のモデルを構築するのが難しいという意味で要領を得ないと書いたのである。今回の内容でも再帰性理論については、おぼろげながら雰囲気ぐらいしか感じ取れなかった。
 今度は、金融界では常識の事でも、もっと一般的なレベルにまで落として本を書いて欲しいと感じました。ジョーカーを掴ませるような投資家でなく、本当の投資家とは、どのようなものか?信念と指針と基礎について書かれたものが読みたいです。

 こんなに面白いのに、なんで冊数無いの???

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