2008年11月21日金曜日

効率化について

 マネジメントに引っ張られるまでは、これからの時代は効率化よりも循環型の社会が望ましいと考えていました。地球温暖化などの問題を考えたとき、循環型の社会が理想的に思えたからです。そのためには効率は少々後回しにしても良いとさえ感じていました。
 それまではアルゴリズムを中心としたプログラミングの世界ばかりやっていたので、私の読んでいる本も技術系の本に偏っていました。だから人に薦められて利益の方程式を読んだ時には思考が循環型の考えから効率化の考えに一変し、目から鱗が落ちる思いがしました。著者の勝間さんが情報時代を熟知しているので共感しやすかった点も大きいです。
 ところが、最近また効率化も大事だが循環型の社会が望ましいのではないか?という考えが持ち上がるようになりました。情報革命により徹底して効率化し、その果てに人は幸せになっていったか?効率化した分だけ人々は裕福になれるはずなのに、ちっとも幸せじゃない。効率化した分だけ仕事が無くなっているからだと思えてしょうがないのです。働かざるもの食うべからず。非効率的でも、みんなで仕事を分け合った方がよっぽどか幸福じゃなかろうか?と・・・。
 フラットな世界にも疑問があります。労働力が安い国に仕事もお金も流れるのは自然な流れですが、そこへお金が流れていけば、いずれは格差も狭まりフラット化するはずです。ところが、なかなかそうは成っていない気がしてしょうがない。きっと誰かが中間にいて搾取しているからに違いないと感じるのです。こう考えたとき、フラットな世界においては、ワーキング・プア問題と、中国の労働者の権利や人権問題がリンクしてくるような気がします。
 効率化も大切だけど、人としての尊厳を見失ってはいけないのだと思います。

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