2008年12月7日日曜日

おもしろかったミステリー

 「プリオン説はほんとうか?」この本が面白かったです。まじ怖いです。ミステリーと言ってもフィクションではなく、プリオンという異常蛋白について焦点をあてた研究者としてのまじめな提言です。それだけに、生半可な怖さじゃありません。
 陰鬱な雰囲気の中、スクレイピー病というイギリスに古くからある羊の病気にはじまり、緩急を織り交ぜながら展開されるストーリー、途中、プリオンを提唱したプルシナー博士の論文に隠された意図的なグラフの表現方法も交え、移動する蛋白質の不可思議から、20〜30nm(ナノミクロン)の世界へと、ぐいぐい引きずり込まれます。
 自分の中では「黒い家」以来の怖さでした。

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